現在、能義平野で栽培される大豆の約9割がエコファーマー大豆(島根県の基準:慣行栽培の5割以下の農薬・化学肥料で栽培された農作物)として栽培され、島根県のエコロジー農産物に認定されています。
また、大正屋醤油店では地元で栽培される大豆の使用をすすめることでフードマイレージ(食料の輸送距離)の削減(収穫・保管地からの総移動距離5キロ以内)にもつとめています。輸送距離を削減することで、食糧の輸送に伴い排出される二酸化炭素が、地球環境に与える負荷を最小限にとどめています。
工場のある安来市能義平野で栽培される、大豆を使用しています。
たんぱく質を多く含んでいる為、醤油、味噌造りに適しています。
当社製造工場から5キロほどの所にある能義平野の大豆を原材料に用いることで、同じ気候で栽培された大豆、木桶に棲み付く微生物は発酵環境で相性が良く美味しい醤油、味噌を造ってくれます。
醤油づくりは、「大豆」を蒸すことから始まります。
大豆は醤油づくりの必須原料であり、大豆に含まれるタンパク質がアミノ酸に変わることで「うま味」になります。
醤油の旨みの7割から8割が大豆からつくられるといわれています。
大豆、小麦、種麹を混ぜたものを麹室に入れ麹を作ります。
室内は温度を30度に保ち、湿度100%で麹菌が繁殖して麹になるのを待ちます。
麹が活動し始めるまでは30度になるように温め、活動が活発になると麹菌自身が熱を出すので30度になるように冷やしてあげます。
3日経つと、大豆と小麦の色(うす茶)だったのが、黄緑色がかった色に変わります。
仕込みは寒仕込みといって、冬に仕込み、春から夏にかけてだんだんもろみが温まり、夏に発酵が始まります。
もろみからぼこぼこと空気が上がってきます。
発酵は始まると香り、色がだんだん変わってきて、少しずつ醤油に近づいてきます。
秋に発酵が終わり、熟成期間に入ります。
ゆっくり熟成して、仕込んでから1年が立つのを待ちます。
これが昔ながらの天然譲造です。
1年以上経ったもろみを、桶から出し搾ります。
もろみを少しずつふろしき(ろ布)にあけ、1枚1枚たたみ、重ねます。
ふろしきからにじみ出てきた液体が生醤油です。
3日間かけてゆっくりと搾ります。